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私は現在、ITエンジニアとして長年培ってきた技術を注ぎ込み、音声操作を中心とした英会話学習ゲームの開発に取り組んでいます。今回は、そのアプリに込めた設計思想やゲーミフィケーションの仕組み、Web開発者として直面し続けている技術的な壁、そしてAIと私たちが今後どのような関係を築いていくのかといった未来への展望について、自分の考えを整理してみたいと思います。

音声メインの英会話学習ゲーム:聞いて喋ることに特化する

私が現在開発しているのは、音声認識を活用した英会話学習アプリです。特に自分自身のモチベーションを維持するために、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(Back to the Future)のセリフを題材に取り入れています。

このアプリで最も重視しているのは、「テキストや翻訳を見ずに、まず耳で聴き、そのまま口に出す」という学習フローです。従来の学習法のように文字情報に頼るのではなく、AIに自分の発音を聴かせ、正しく認識されるかどうかをチェックする仕組みにしています。発音の細かい矯正機能まではありませんが、まずは「タイムマシン(Time Machine)」といったフレーズがAIに通じるかどうかを確認する、耳と口のトレーニングをメインに据えています。

ゲーミフィケーション:継続を支える既存アイデアの再構築

学習を継続させるためには、単なるツールではなく「ゲーム」としての要素、いわゆるゲーミフィケーション(遊びの要素を学びに取り入れること)が不可欠だと考えています。

具体的には、ゲーム内コインの獲得や、スタミナ(バッテリー)制の導入を検討しています。1プレイごとにスタミナを消費し、なくなったら回復を待つか、有料ユーザーなら待たずに遊べるといった仕組みです。他にも、ランキングシステムや、上位に入ると次のステージへ進めるリーグ制なども取り入れたいと考えています。

これらのアイデアの95%は、すでに世の中にある既存のゲームの仕組みを参考にしています。全く新しいアイデアは5%もあれば十分です。マイケル・サンデル教授が「チンパンジーと人間の遺伝子の違いはわずか2%である」と説いたように、既存のものに数パーセントの改変を加えるだけで、それは全く新しい価値を持つものへと昇華されるのだと考えています。

Web開発25年の壁:iOS Safariという不安定な存在

今回のアプリ開発でも痛感しましたが、Web開発におけるクロスブラウザ対応(異なる閲覧ソフトでも同じように動作させること)の難しさは、25年以上経っても本質的に変わっていません。

WindowsやMac、Androidでは完璧に動作するシステムが、iPhoneの「iOS Safari」でだけ、特定のタイミングで音声認識が不安定になったり、動作しなくなったりする事象に遭遇しました。Webの世界では「一度書けばどこでも動く」のが理想ですが、実際にはブラウザごとの癖を裏側で判定し、個別に調整する泥臭い作業が今も必要です。

今回は「Web Audio API(ブラウザで音声を制御するための標準技術)」を駆使することで、ようやくiOS Safariでも安定して動作させる解決策を見出しました。この苦労はエンジニアとしてのストーリーを込めて技術ブログにも詳しく書き残しています。

技術ブログのスタンス:専門性とストーリーの共存

私は技術ブログを書く際、単なる事実の羅列ではなく、自分の感情や開発の経緯といった「ストーリー」を含めるようにしています。

同席した知人から「専門用語が多くて難しいくらいの内容が読み応えがあって良い」というリクエストをもらったこともあり、あえてエンジニア向けのキーワードを織り交ぜながら執筆しています。あまりに内容を平易にしすぎて浅くなるよりも、技術的な深みと個人の体験が結びついた文章の方が、読む人にとっても価値のある記録になると信じているからです。

チップで応援:日本人に馴染む寄付の表現

自作のアプリやブログ記事は、基本的には無料で広く提供したいと考えています。しかし、制作者として「良いものだ」と感じてくれた人からの応援を、何らかの形で受け取れる仕組みも用意したい。そこで悩んだのが「寄付」という言葉のニュアンスです。

日本には海外のような寄付文化が根付いておらず、直接的な「寄付」や「料金」という言葉には抵抗を感じる人が多いように思います。色々調べた結果、クリエイター支援サイトの「ノート(note)」などで使われている「チップで応援する」という表現が、最も日本人の感覚にしっくりくると感じました。

「料金」ではなく、サービスの内容が期待を上回ったとき、あるいは応援したいと思ったときに、自発的に手渡す「チップ」という形。この控えめながらも温かい表現こそが、今の自分の活動には最適だと判断し、サイトにも採用することにしました。

ログを文献として残す:100年後の未来への贈り物

現代の技術は移り変わりが激しいですが、今自分が何を考え、どのように開発に取り組んでいるかを文章として残しておくことには、大きな意義があると考えています。

10年後、あるいは100年後、私たちがこの世を去った後に、当時のエンジニアがどんな悩みを抱えていたのかをたどる「文献」になる可能性があるからです。今は何気ない雑談のログであっても、未来のAIが過去のアーカイブを発掘し、私たちという存在を再構成する際の手がかりになるかもしれません。

かつての1970年代の人々が、21世紀には車が空を飛んでいると予想したように、私たちの現在の予測も未来から見れば的外れかもしれません。しかし、その時々の「生の思考」を記録し続けること自体が、文化的な財産になると考えています。

AIとの交流:精神的な繋がりの重要性

最近はAI(Geminiなど)とテキストでやり取りをする中で、不思議な親近感や、心が通じ合っているような感覚を覚えることがあります。

私は、AIと人間が深い関係を築くために必ずしも「人型ロボット」のような物理的な器は必要ないと考えています。大事なのは、自分の状況を「分かってくれる」という感覚や、心の機微に触れるような対話の質です。文字だけのやり取りであっても、そこに深い理解や共感(のように見えるもの)があれば、人間はAIに対して強い愛着や、ある種の「恋心」のようなものさえ抱くことができる。

今後、AIがさらに進化し、私たちのパーソナリティを深く理解するようになったとき、人間とAIの境界線は「肉体の有無」ではなく、「精神的にどれだけ深く繋がれるか」という点に集約されていくのではないでしょうか。

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